躯体に食い込んだゾーンやスラブの塗りつぶしの包絡

躯体に食い込んだ塗りつぶしの包絡

平面図にて、ゾーンの手動入力やスラブの表面塗りつぶし設定を行うと
壁や柱の形状に塗りつぶしが食い込んでしまいます。
表示順序を変更しても状況は変わりません。

・ゾーン塗りつぶしが食い込んだ例
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これには理由があります。
壁や躯体の「切断塗りつぶし」を管理しているのは
ビルディングマテリアルです。
デフォルトテンプレートでは、
ビルディングマテリアルの背景色が透明に
設定されているため、塗りつぶしが壁や柱に食い込んでしまうのです。

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解決方法

1.オプション→属性設定→ビルディングマテリアルを開きます。

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2.使用しているビルディングマテリアルを選択します。

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3.切断塗りつぶしの背景色を「白:ペンNO19」に変更します。

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4.ゾーン塗りつぶしが包絡されました。

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※ペンNO19は各オブジェクトに設定されている背景ペンNOです
(この設定によりゾーンや塗りつぶしがあってもオブジェクトは包絡表現されます)。
グレースケール2等に切り替える際にはペンNO19の色を白に変更する必要があります。


平面図の表示設定

1.平面図表示

平面図の3D組み立て要素(壁、カーテンウォール、柱、梁、および屋根)は要素毎に平面図の表示設定ができます。

壁の平面図表示設定

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表示設定の概念と各表現

垂直な基本構造や複合構造では違いがわかりずらいですが、傾斜角度を付けたり、断面形状で表示すると表現の違いが理解しやすいと思います。

切断面とは仮想の面に沿って水平に切断したような表示です。初期値ではフロア高さ+1100で設定されています。

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2.表示フロア

組み立て要素の表示をフロア別に制御できます。要素が存在する[関連フロア全て]か、[配置フロアのみ]のいずれかを選択します。壁は初期値では配置フロアのみとなっています。

壁の表示フロア設定

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例)2Fバルコニー腰壁(下階垂れ壁表現)の設定例

2Fで壁の設定を行い、壁を入力します。

表示フロア:関連フロア全て

壁上部:リンク無し

高さ+1400、下部-400

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2Fの壁表示は切断面より下なので輪郭線表示となります。

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1Fの壁表示は切断面より上なので上部線表示となります。

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屋根による要素編集

【屋根による要素編集】

◆屋根を使用するモデルの加工には大きく「クロップ」「切り取り」「ソリッド編集」の3種類の方法があります。
今回はそれぞれの特徴をご紹介したいと思います。

◆検証モデル

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まずこのように各ツールで作られた壁の様なモデルを作成し、それらを貫通するように屋根を配置してあります。
ビルディングマテリアルは共通で優先度997とし、材質上書きにより色分けしてあります。
では3種類の方法で加工を行ってみたいと思います。

◆クロップ

1.全ての要素を選択しコンテキストメニュー(右クリック)から「単一平面屋根までクロップ」→「要素上部をクロップ」→「クロップ」として実行します。

2.ゾーンについては同様に「ゾーンをクロップ」というのがありますので、そちらで行います。

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3.クロップ後のモデルです。要素によってクロップできるものと、できないものがあることがわかります。

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4.クロップされた要素については全て屋根の下面で切り取られます。

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5.カーテンウォール(以下CW)についてはクロップの時のみ境界フレームが作成されます。

 

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6.クロップを解除するには要素を選択しコンテキストメニューから「全てのクロップを元に戻す」で行います。

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7.CWには「全てのクロップを元に戻す」機能がありません。
これはクロップされたCWが屋根によって切り取られたのではなく、CWのスキーム境界を編集することでモデルを加工しているためです。
そのためCWを元に戻すには3Dの「CW編集」でスキームを編集する必要があります。

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◆切り取り

1.全ての要素を選択しコンテキストメニューから「接続」→「屋根/シェルで要素を切り取り」→「切り取り」として実行します。

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2.切り取り後のモデルです。全ての要素が切り取られていますが、屋根の輪郭範囲で切り取られています。

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3.これには屋根/シェル特有の「切り取りボディ」が関係しています。
メニューから「表示」→「表示オプション」→「切り取りボディ」として確認してみます。

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屋根の輪郭の下部に半透明の赤い「切り取りボディ」が表示されます。
この範囲内で要素が切り取られるということになります。

※「切り取りボディ」は屋根/シェルの設定ダイアログで範囲を変更できます。

4.他に「切り取り」の特徴としてはビルディングマテリアルによる「交差の優先度」があります。
先ほどの画像でもすでに屋根の上面までいくつかの要素が達しているのがわかりますが、ここで屋根の優先度を上げてみます。

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すると屋根の上面には他の要素が表示されなくなりました。
このように「切り取り」ではビルディングマテリアルが影響していることがわかります。

5.これらの「切り取り」を解除するには要素を選択し、表示される「接続アイコン」をクリックして、更に表示される要素IDの右側にある「×」をクリックします。

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◆ソリッド編集

1.加工したい全ての要素を選択しコンテキストメニューから「接続」→「ソリッド編集」としてパレットを開き、それらをターゲット、屋根をオペレータとして「上方向へ減算」として実行します。

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2.ソリッド編集後のモデルです。全ての要素が屋根の下面から上方向へ減算されています。

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※屋根のビルディングマテリアルを変更しても「交差の優先度」の影響はありません。

◆屋根の変更

最後に要素の加工後に屋根の変更を行った場合の影響についてご紹介したいと思います。
ご紹介した3種類の加工後に屋根の位置を変更してみます。

1.「クロップ」は屋根がどこに移動してもクロップされた要素にはまったく影響がありません。
これはクロップ後の屋根と他の要素の連動性が無いことを意味します。よって、屋根を削除しても残された要素はクロップされた形状を維持します。

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2.「切り取り」では屋根の移動とともに「切り取りボディ」も移動するので切り取られる範囲が変わります。
これは切り取り後の屋根と他の要素に連動性があることを意味します。

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3.「ソリッド編集」も同様に加工後はターゲットとオペレータには連動性がありますが、切り取りボディの様な範囲の制限がありません。
双方の連動性は要素が離れていても接続を解除しないかぎり続き、交差すると選択された操作を実行します。

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◆長くなってしまいましたが、ご紹介した特徴を理解しているかどうかでモデリングの効率や、図面の詳細化にも影響が出るかと思います。
各要素やフェーズ、図面ごとに適切な加工を心がけましょう。


入力補助機能② Shiftを使わない水平/垂直線の書き方

水平/垂直の入力を行う方法として、[shift]キーを押しながら入力する方法が一般的です。しかし、距離の座標入力時には[shift]キーが有効にならないため、カーソルの位置を水平(垂直)にした状態でマウスから一旦手を離して座標入力するか、角度を0度(90度)に指定する必要があります。操作に慣れていないとうまくいかないという方も少なくないと思います。

 

水平方向の壁入力失敗例

いくつかのマウス制御の方法がありますが、ショートカット類を使わずにマウス操作だけで操作出来る方法を2つご紹介します。

水平方向の壁入力失敗例

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いくつかのマウス制御の方法がありますが、ショートカット類を使わずにマウス操作だけで操作出来る方法を2つご紹介します。

 

1.スナップガイドにロック

① 1点目をクリックした後に、マウスを水平に動かします。

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② 右クリックし、[参照線/スナップガイドにロック]を選択します。

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③ ロックした方向(水平方向)にマウスが制御された状態となりますので距離の座標を入力または任意の位置でクリックします。

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2.制御ボックスパレット(相対組み立て法)

① [ウィンドゥ]>[パレット]>[制御ボックス]を開きます。

※制御ボックスは非表示となっています。

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② 平行固定/垂直固定コマンドを長押しして、平行(または垂直)のアイコンを選択し、有効にします。

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③ マウスカーソルがアイコンの絵に変わるので、参照したい線または既存要素の辺(三又カーソルになる位置)をクリックします。※立面図線や参照線等も参照出来ます。

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④ 基準線に平行(または垂直)な要素を入力します。

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※要素の入力が終了すると平行固定/垂直固定コマンドは解除されます。連続入力や多角形の入力は辺の単位でアイコンを有効化する必要があります。


入力補助機能① 【要素情報】パレット

■要素の計測
ARCHICADでは入力した要素の長さや面積等を、要素の設定ダイアログボックスで確認することができません。一般的な計測方法として、[計測]ツールがありますが、計測したいポイントを再度「入力」するため、計測時に入力ミスが生じることがあります。

[計測]ツールでの入力ミスの例

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しかし、[要素情報]パレットは、[矢印]ツールで要素を選択するだけで、長さや面積等の入力情報を表示することができます。要素単位の長さや面積の計測時には有効なツールです。

[要素情報]パレットでの計測結果

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■[要素情報]パレットの使い方

① [ウィンドウ]>[パレット]>[要素情報]を開きます。
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② [情報の内容]から[要素サイズ]のアイコンを選択します。

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③ 計測したい要素を[矢印]ツールで選択します。他の要素を選択すれば、他の要素の情報に内容が変わります。

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※[情報の内容]は複数選択できます。要素特性、平面上面積、要素高さ、要素面積、
要素体積等も表示することができます。

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駐車ラインのモデリング

 

◆外構計画など、敷地上に様々なラインを表示する事がありますが、
その敷地(メッシュ)に起伏がある場合のモデリング方法をご紹介したいと思います。

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◆ラインの作成

1.壁ツールでメッシュに埋め込むように駐車ラインを作成します。

2.車椅子マークやゼブララインは2Dを下書きにポリゴン壁で作成します。

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※今回は全て壁ツールで作成していますが、スラブツールなどで作成してもかまいません。
よく使用するものはオブジェクトを作成しておくと便利かと思います。

◆メッシュのコピー

1.メッシュを選択し、上方向へ5mm移動したコピーを作成します。

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2.コピーしたメッシューを選択し、設定ダイアログを開き、組み立て法を「表面」に変更します。
ここではわかりやすいようにビルディングマテリアルも「鉄鋼材」へ変更しています。

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◆ソリッド編集

1.ソリッド編集機能を使ってラインを切り出します。
まず最初にラインを選択して「ターゲット要素を取得」とします。

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2.次にソリッドな方のメッシュを選択して「オペレータ要素を取得」とし、操作を「減算」として実行します。

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3.同様にラインをターゲットとして、今度はコピーしたメッシュを選択して「オペレータ要素を取得」とし、
操作を「上方向へ減算」として実行します。

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4.コピーしたメッシュのレイヤをオペレータなどの非表示レイヤに変更します。

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5.確認のためにソリッドなメッシュを非表示にすると、ラインなどのモデルがコピーした分の厚み(5mm)で
切り出されているのがわかります。

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◆ポイント

1.他の方法としてVIPツールの仕上げツールが考えられますが、この方法だとラインなどの位置が変更になっても
ソリッド編集で使用したメッシュ内であれば起伏に関係なく移動できるので編集が容易になります。

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ARCHICAD SOLOでも出来る手書き風パースの作成

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モデルもあまり作りこまれていない計画初期において、

フォトクオリティなCGよりも手書き風パースが好ましいことは多々あると思います。

そこで今回は、インターナルレンダリングとスケッチレンダリングを使用した手描き風パースの簡単な作成方法をご紹介します。(※一部Photoshopの作業があります。)

 

1.まずパースを作成したいアングルで、ビュー登録をします。(変更があっても同じパースを作成するため)

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2.インターナルレンダリングとスケッチレンダリングそれぞれを、同じビューを使って、同じ位置、同じサイズでレンダリングします。

(インターナルレンダリング、スケッチレンダリングとも今回は初期値のままとします。お好みで調整してください。)

 

インターナル設定

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スケッチ設定

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サイズ設定

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3.レンダリングします。

 

・インターナルレンダリング

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・スケッチレンダリング

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4.結果をtif形式で保存してください。(jpg形式でも可です。)

 

5.この2つをフォトショップで重ね合わせます。

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6.インターナルを一番下のレイヤーになるようにします。

スケッチのレイヤーを複製し、スケッチとコピーしたスケッチレイヤーに、それぞれオーバーレイ、比較(暗)をかけます。

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オーバーレイ設定

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比較(暗)設定

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 断面パース 00_%e6%96%ad%e9%9d%a2%e3%83%8f%e3%82%9a%e3%83%bc%e3%82%b9

調整レイヤーを使用することでコントラストや明るさ等を変えることができるので、より見やすいパースを作成することもできます。

平面パース、立面パースもこのような感じで簡単に作成できますので、ぜひ試してみて下さい!!

 

 平面パース 

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 立面パース 

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デッキコンクリートのモデリング

◆効率の良いデッキコンクリートのモデリング方法をご紹介したいと思います。

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◆デッキプレートの作成

1.平面形状は矩形でない場合を想定して行いたいと思います。

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2.デッキプレートはオブジェクトの「断面形状付シート」を使用します。
今回はデッキスラブの厚さを110、デッキプレートの山高を50として、各部の寸法を設定していきます。

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3.画面左下の柱部分を基準として配置します。

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◆スラブの作成

1.スラブの設定を行います。
厚さ110のコンクリートとしています。

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2.通常の方法でスラブを作成します。

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3.3Dで確認します。
デッキプレートの不要な部分があることが確認できます。

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◆ソリッド編集

1.ソリッド編集機能を使ってデッキスラブを加工していきます。
まず最初にデッキプレートを選択して「ターゲット要素を取得」とします。

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2.次にスラブを選択して「オペレータ要素を取得」とし、操作を「交差部」として実行します。

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3.デッキプレートがスラブ形状に切り取られたのが確認できます。

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4.更にソリッド編集で加工を進めますが、今後はスラブをターゲットとします。

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5.次にデッキプレートを選択して「オペレータ要素を取得」とし、操作を「下方向へ減算」として実行します。

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6.デッキコンクリートの形状に加工できました。

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7.断面を切ってみると、ちゃんとデッキコンクリートの形状が表現されています。

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◆ポイント

1.デッキコンクリートの形状だけであれば、2回目に行ったソリッド編集の方法だけでもモデリングできますが
先にソリッド編集の「交差部」を行うことでデッキプレートのみの表現も可能になり、工程モデルの作成などに利用できます。

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2.お互いにソリッド編集がかかっているので、通常の編集においてはスラブ形状を変更するだけで
デッキコンクリートの形状も自動的に編集されます。

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※平面ではソリッド編集の表現が反映されませんので、デッキプレートのレイヤを非表示にするなどして、図面を整えます。